「ふざけてるの?」笑いながら全国制覇するチームのつくり方

理想のチームは、競技者時代に出会った

私はこれまで、さまざまなチームで競技者としてプレーしてきました。その中に、今でも理想として心に残っているチームがあります。

楽しくて、笑いがあって、でも強い。そういうチームです。

お祭りのような雰囲氣、と言えば伝わるでしょうか。ふざけているように見えるかもしれない。でも、いざ試合になると強い。そのギャップが、相手にとっても脅威になる。

そのチームの空氣が、私の指導の原点になっています。


全国大会で起きていたこと

中学男子ソフトボールの全国大会で、毎年のように起きていたことがあります。

子どもたちが、相手チームの応援歌やチャンステーマを耳コピして、試合中に歌い出すのです。

自チームの子どもたちはもちろん笑っています。しかし面白いのは、歌われた相手チームの子どもたちも、笑顔になっていたことです。まさか自分たちの応援歌がマネされるとは思っていなかったのでしょう。

試合のすべてを楽しんでいるからこそ、そういう行動が自然と湧いてくる。これは、指導者が「楽しめ」と言って生まれるものではありません。チームの雰囲氣そのものが、選手の中からそれを引き出していたのだと想っています。


楽しめるチームが、強くなれる

中学男子ソフトボールの監督になったとき、私が目指したのはその理想のチームでした。

子どもたちが心から楽しめること。笑いながら競技できること。そして、強くなること。この三つは、矛盾しないと思っていました。

結果として、全国優勝を2度経験することができました。楽しめるチームは、強くなれる。その確信は、現場で証明されました。


細かい小技より、基本的な打力強化

楽しいチームをつくるためには、個々の力が必要です。楽しむためには、実力がいる。これは変わらない事実です。

私が指導で重視してきたのは、細かい小技を磨くことではありません。基本的な打力の強化です。全員がホームランを打てるような実力を身につけること。個々の力と判断力が上がると、プレーの選択肢が広がります。選択肢が広がると、競技が楽しくなります。


感情的に怒らない。常に冷静でいる。

楽しめるチームをつくるためには、雰囲気が大切です。そして、雰囲気をつくるのは指導者です。

私は基本的に、感情的に怒りません。常に冷静でいることを、自分に課しています。

監督が感情的になると、選手は萎縮します。萎縮した體は、機能しません。楽しむどころではなくなる。だから、どんな場面でも冷静でいることが、楽しいチームをつくる土台になります。

監督との信頼関係と、チームの雰囲氣。この二つが整ったとき、選手は自由にプレーできるようになります。


笑いながら、勝つ。

お祭りのような雰囲氣で、でも強い。そういうチームを、これからも目指していきます。

楽しさと強さは、両立します。それを証明し続けることが、私の指導の一つの使命だと思っています。


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